仮説は難しくない。その背景が大切
施策を考え実行するためには、仮説立ては1つの要素だけど、仮説を立てるって実は、身近であまり難しくないなと思いました。
それよりも裏に眠るあなたの考えを整理しておくことの方が、さらに大切でそれが難しいところです。仮説に伴って何を考える必要があるかというのを整理してみます。
仮説だけなら日常的に行なっている
何かを行うとき、こうなんじゃないか?って考えて行動するときがありますよね。
雨が降りそうだから傘を持って行こうとか。MTG長くなるかもだからトイレ行っておこうとか。
雨が降りそうっていうのは、空模様とか空気感でなんかどんよりしてるなージメジメしてるなーというところからの予測(天気予報で言ってたからはこの場では除外)。
MTG長くなりそうは、議題が重いとか量が多いとかからの予測。
こういった予測があって、じゃあ雨が降ったら困るから傘を持って行けば大丈夫だろう、MTG長引いても今トイレ行っておけば大丈夫だろうという仮説を立てられますよね。
この中で大切なのは、なぜそう思ったのかという点です。「空模様が怪しいから」は、他人に説明しても理解されます。
でも、この理由が無く傘を持って行けと言われても、なぜ?となります。(今日、雨の予報なのかな?とは思うかもですが)
この理由が適当で、なんの理由も無いけど雨降ったら困るやん?とか朝起きたらなんか思ったんだよねーwとか言われても、ん?ってなりませんか。
ユーザーが傘を持って出かけるかどうか
ちょっと言い換えて「ユーザーが傘を持って出かけるかどうか」とします。
- 今日、雨降ってほしいと思ってるから
- 持っててほしいから
- 持ちたいと思ってる人って多いと思うから
- 荷物じゃないから持ってても大丈夫だから
- 毎日持ってたいと思うから
- 雨って急に降るから
- いつかは雨が降るから
担当者がこういう理由で仮説立てているなら、ほぼほぼ理由としては当てはまらなかったり、理論として弱いかと思います。
- 空模様が怪しいから
- 台風が接近してるから
みたいな理由だと、空を見たりして「ああ、傘持っていった方がいいな」と考えて持っていく人が多い可能性が考えられますよね。
商品開発やユーザーへの見せ方
さらに新しい傘を作って売るための仮説を考えてみます。(調査してないので内容は適当)
ターゲットは女性として、製品は折り畳み傘した場合。
- 雨で化粧が取れたり、髪がぐしゃぐしゃになるのが嫌だ
- 折り畳み傘とはいえ、小さいバッグだと入りきらない
- 傘のために少しサイズ感のあるバッグが必要になってしまう
- ズボンやスカートのポケットには物を入れる習慣がほぼない
こういったニーズや問題があることが分かっているから、
- 名刺サイズの折り畳み傘
- 化粧ポーチにも入る折り畳み傘
- 撥水性が高いからすぐに乾いてそのまましまえる!
という超小さく畳める傘を作って、上記のようなアプローチをしたらいいのではないか、という仮説が立ちます。(製品として強度の問題などから実現は難しそうではありますが…)
ちなみに、ここで「ポケットサイズ」とアプローチしても「ポケットに物を入れる習慣がない」という前提では刺さらない可能性もありえます。
まとめ
今回の例は、広く「仮説」というものを捉えた表現になっているかと思います。
しかし、このくらい「こうじゃないかな」という予想をとりあえず言うだけなら簡単だと考えています。
「なぜ」こういう仮説が立つのか、理由を自分の中で考えたり調べてみるのが大切なところなので、ターゲットの背景にあるものをちゃんと見ているかどうかって重要だと感じています。